フランス

少し前に、夫が海外出張でフランスに行ってきました。
ちょうど今時は、バカンスのシーズンで、工場にフランス人の姿はほとんどなかったとのことです。
本当に不思議なんだけど、一ヶ月も一ヵ月半も仕事しなくて、食っていけるフランス人って、どこにそんな財力を蓄えているのでしょう?
そういう従業員を養っていける会社も相当な体力がないとやっていけないんじゃないでしょうかねぇ。
とにかくフランス人の働き方と休み方とそれを支える経済力については謎が多いです。



我が家のお隣さんは、以前フランス駐在を経験したことがある家庭で、そこの奥さんであるKさんと世間話をしていた時に、フランスのバカンスの話をしたことがあります。
やっぱりKさんもずっとに思っていたんだそうです。
実際にフランスで生活してみても、謎が解けないばかりか深まったようです。
夏になると、バカンスと称して、一ヶ月も家を空ける生活。
一ヶ月もバカンス=非日常が続いたら、それ自体がすでに日常になってしまいますよね。



私たちがアメリカ生活をしていた時、三回目の引っ越し先での息子Aの一番の友達がフランス人の子供でした。その関係から、夏休みにはよく我が家の息子たちとフランス人の息子たちと母親とで、近くの海へ出掛けました。
砂浜に座るシートと水とバゲットとちょっとしたお菓子とバスタオルが入った大きな籠をもって砂浜に来て、あっという間に寛ぐ彼女を見ると、心底フランス人はリラックスするのが得意なんだと思いました。
日本人の私は、何もしないでただぼんやり海岸を眺めて座っているより、子供たちと一緒に海岸で貝殻を拾ったり、生き物を探したりして動いている方がよっぽど性に合っていました。
何もしないでリラックスするというのも、簡単なようでいて、実はけっこう苦痛であったりするのです。
それが、自然にできてしまうのは、やっぱりフランス人なんでしょう。