皇太子様

息子Bは、中学になってオーケストラ部に入部しました。
弦楽器、特にバイオリンは、幼い頃から習い始めるのが一般的で、息子Bの同学年でバイオリンを弾いている子は、全員経験者です。
そんな中、イマヒトツ地味で旋律がほとんどないビオラの担当になったド初心者の息子B。
バイオリンのように華やかでなく、チェロのように存在感もない、中音担当の地味な楽器・・・・



四月、自分の担当楽器が決まったときには、なんだか地味な楽器に乗り気でない様子でした。
私たちとしては、
皇太子さまは、オーケストラでビオラを弾いているんだよ。ま、高貴な楽器ってことかしらねぇ」
とかなんとか言って応援しておりました。



息子Bは、その後、「一日も欠かず」という勢いで毎日部活動に励んでいます。
九月にはベートーベンのエグモント序曲を弾き、今は謝肉祭を弾いています。
それなりにビオラにも愛着を持っているようです。
昨日のニュースで、皇太子様が学習院大学のオーケストラ定期演奏会で、ブラームス交響曲第二番を演奏している様子が流されました。
たいへん僭越ではございますが、皇太子様がビオラを弾くお姿も随分板についてこられたように拝察いたします。
ン十年前に初めて映像を見たときには、
「わ〜、カタソーっ」
というくらい無理っぽい姿勢でしたが、先日みたお姿では、人と楽器が一体化しておられるという感じでした。



「ほら、見て。皇太子様が演奏されるだけの楽器だけあって、やっぱ風格よねぇ」