悪女

実家のネコの話は何度もご紹介させていただいています。
23年生きた超長寿猫の後釜に納まった猫ちゃんです。



最近は、この暑さのせいで家の中のもっとも涼しい風が入ってくる場所で寝転んでひねもす昼寝をしています。



このこは本当に人当たり・猫あたりのいい子です。
外交的でありながら、自分が自分がと他の人を押しのけるようなガツガツしたところがない。
控えめでありながら、ちゃんと自分の主張はさりげなく押し通す。
瞬時に相手の人となりや人間性を見る洞察力を持ち、自分によくしてくれる人には心を開く。



人間だったら、東京銀座の高級バーで超売れっ子ホステスになれるような猫です。



たとえば、朝・晩の食事は、何処かで時計の読み方でも習った?と聞きたくなるほど正確に催促しますが、催促の仕方が、ものすごくさりげない。
台所の戸を開けて外へ出ようとすると、その足元にちょこんと座っているとか、人の気配を察して影のようについてくるとか、とにかくかましさのかけらもないので、ついこっちが
「あ、ごめんね。約束の時間だったね。長いこと待った?」
と言ってしまいそうになります。すると、
「いいえ、全然。わたしも、今来たところなのよ」
みたいな雰囲気で、しおらしくしているのです。もう、モテる女の手練手管を完璧にマスターしてるって感じ。



と、こんなことを思ったのは、先日の息子Bの、この言葉からです。
「ばあさんとこの猫って、知らない人にも愛想良くして、悪女って感じだね」
むむむ、中学二年といえども、男は男。ちゃんと女の本質を判っているじゃん。