臭い

朝日新聞に、「臭い」についての特集記事を連載しています。


以前、図書館の閲覧コーナーに、数人の男性が休憩していて、その人たちの体から立ち上る臭気には、ちょっとぎょっとさせられるというようなことをブログに書きました。
各地の図書館では、「臭気」を放つ利用者の対処に苦慮していると、記事には書かれていました。


昨日の新聞の記事では、若いホームレスが、最後の居場所として図書館へやってきたが、自分を見るあたりの厳しい視線に気づき、以後は食べ物のことよりも、まず、自分の身の回りを清潔に保つことを優先しているということが書かれていました。結局、その若いホームレスは、図書館で倒れ、栄養失調ということで入院したそうです。


私が人間も動物なんだな、と感じる特徴の一つは、臭いです。
毎日風呂に入り、体や髪を洗い、月に一回か二回は床屋に行っている(はずの)おじさん方ですら、世に言うところの加齢臭などという臭気を発しているわけで、もしも三日風呂に入らなかったら、・・・・ですよね。
男性に限らず、子供や女性でも、体調不良で入浴できなかったり、洗髪できない日が三日も続けば、髪の臭いは気になります。
むしろ、風呂に入らない犬やネコのほうが、人間よりも臭わないくらい?


臭いって、隠せないじゃない?
「臭いものには蓋」とはいいますが、やっぱり蓋じゃなくて、臭いの元を無くさないことには、臭いは消せません。
早い話が、風呂に入って体を清潔にしないことには解決できないのが「臭い」なんですよね。



以前、アメリカのホームレスを支援するキャンプをレポートした番組を見ました。
そのキャンプでは、食べ物や寝るところの支援のほかに、入浴(シャワー)の支援というのがありました。
次に職を求めようとしていいても、身だしなみがホームレスでは見つけられるものも見つからないというわけです。
就職面接の練習よりなにより、身だしなみ、特に体を清潔に保つことを指導していたのを思い出します。
体の臭いのことなんて、すごくデリケートなことで、なかなか言及しづらいんだけど、さすがアメリカ人、ズバっと言ってました。
もちろんそのことについては、当事者もよく判っていて、
「今日は面接があるんだよ」
などといって、移動バスに設置された簡易シャワーを使っていました。



日本にも、そんなシステムがあったら、随分と救われるんじゃないかな、と思いました。