歌、あれこれ

中学で歌といえば、校歌と合唱コンクール



中学校の校歌って、けっこう記憶に残っていますよね。
私の卒業した中学は、新設中学だったので、当時としては、お洒落な校歌でした。なんと歌の途中で男子と女子が二部のメロディーに分かれ、それぞれが違う歌詞を歌います。女子パートは「ルルルル〜ルルルル〜・・・」と歌い、男子パートが歌詞を歌います。そういう校歌でしたので、私が覚えている中学の校歌は、途中から「ルルルル〜」となってしまいます。



だから、新入生は、一学期の間、音楽の時間を使って、校歌を覚える必要があるわけです。昔ながらの単調なメロディーラインと、手垢でテカテカになっているほど使い古された言い回しの校歌だったら、一度か二度の練習でも十分覚えられますが、二部合唱で、しかも十六分音符や三連符が出てきてしまうような複雑なリズムに言葉を載せるとなると、並大抵の練習量ではマスターできません。それだけやってもらったお蔭で、忘れずに記憶しているのでしょうけれど。
音楽の先生に感謝と敬意。



秋の文化祭シーズンになると、大抵の中学校で、クラス対抗の合唱コンクールというのが主催されます。二学期のあたまで、それぞれのクラスが同じ曲を選ばないように、水面下で根回しされつつ、クラス対抗合唱コンクールにエントリーする曲を選びます。
大抵は、一昔前の合唱コンクールの課題曲に選ばれていたような曲を選んできます。だから、当然の事ながらメロディーは複雑です。ハ長調の曲というのは極めて希です。多くの場合、曲の始めでは、マイナーだったものが、後半になってメジャーに変調します。
始め部分は、心配・恐れ・失敗といった歌詞で、後半は克服・安心・勇気、みたいな希望溢れる内容で締めくくられています。



そうなると、ピアノ伴奏をする人間は、ちょっとやそっとの腕の持ち主では務まりません。将来は芸術系の大学に進むような人や、まだ十三年しか生きていないのに、ピアノ歴十年という人が伴奏者になります。歌抜きで聴いてみたい、と思えるような腕前の生徒もいて、感動してしまいます。



クラス編成をする時には、ピアノ奏者が、各クラスに一人ずつ行き渡るような配慮がされています。以前にも少し触れましたが、クラス編成とピアノ奏者の関係にも、学区のカラーが如実に表れます。



腕に覚えのある生徒が多い学区は、一見都合がいいように思われますが、クラスの中に数人の「ドングリ」が揃ってしまうと、お互いに牽制しあったり、我も我もになったりで、けっこう難しいものです。
では、そうではない学区の場合は、楽に決まるかというと、また違う点で難しいのです。ピアノをそれなりのレベルで弾く生徒の数自体が減ってくるので、その配分に苦慮することになるのです。



ちょっと尻切れですが、今日はここまで。
また次の機会に、合唱コンクールについては練習・本番・大会の後で・・・という内容でレポートする機会があると思います。お楽しみに。