実は広かったんだ

昨日に引き続き、新年度を迎える中学校では、職員室も大きく模様替えをしております。
大抵は、一番奥に四役といわれる先生の机が置かれます。四役とは、校長先生・教頭先生・教務主任・校務主任のことです。そして、四役に最も近い席に、生徒指導の先生と、学校主事が座ります。主事は、先生ではなくて、事務関係の担当の人です。今まで、女性しか見たことがありません。



そして、四役の席に対して垂直に三つの学年の島が並びます。一年の島・二年の島・三年の島という具合です。もちろん島の住人は、担任・副担任で、私のような非常勤講師は、空いている所に、割と適当に配されます。
非常勤講師の場合、決まった学年だけ担当するということはなくて、一年と三年の担当だったり、二年と三年の担当だったり、ひどい場合は、全ての学年を担当することもあります。
担任の先生と常勤講師で埋められなかった穴を埋めるのが非常勤講師の役目です。



さて、新年度の職員室は、一年分のさまざまな副産物が取り除かれて、随分スッキリしています。例えば英語の授業で使うラジカセが、本来あるべき場所・・・放送室に戻されていたり、担任の先生が毎日集めて目を通す生徒の日誌の山がなくなっていたり、ワークブックの山や、ファイルの山、書類の山、その他の山がきれいに片付けられていたのです。
冬の晴れたには、東京から富士山が見られるということを聞きますが、まさしくそんなイメージの湧く職員室でした。


一度生徒から、ノートにしてもファイルにしても回収して中身をチェックするとなると、私の場合、四十人×三クラス分になり、百二十冊のファイルが集まるわけですから、先生一人に事務机一台では、どう考えても無理がありますよね。必然的に、空いている場所はあっという間に物が積み上げられてしまいます。おかしなもので、そこはパブリックな空間のはずなのに、暗黙の了解で○○先生のファイル置き場として使われることになります。
企業が争ってISO9000を取って自社のブランド力を高めていますが、学校にもこの制度が導入されるとすごくいいと思うのです。



新年度がスタートして、始めの一週間が、パブリックスペースの領土侵略の明暗を分けることになります。まあ、非常勤が、とやかく言うことでもないのでしょうが。