エクセル その②

「じゃあ、いままでは、どうやってスピーチや、本の題名や、評価表を作っていたのか?」という質問が出るのは当然ですよね。

自画自賛かもしれまんが、私はそういうプリントをつくるのはマメな性質で、他の先生方が罫線のある白紙に、横線を引かせて、氏名・題名・発表の様子・発表の内容・関心度・・・など手書きで書かせておられたりしますが、私のはプリントされた既成の評価表になっています。 発表予定日・氏名・題名・評価内容・・・が全て印刷してあって、生徒はその評価表に得点を書き加えるだけという便利なものです。
生徒に手書きさせることを主眼にすえている人から見たら、
「至せり尽くせりで、ますます生徒をだめにしている」という批判も出そうですが、生徒に手書きを励行させている先生の授業は、板書させること自体を目的にしているようなところがあるのと、手書きだと時間がかかって仕方がないという実情もあるのです。



そんな自画自賛の評価表は、外注して作成してもらっていました。
外注先は、息子です。エクセルの表作成一枚につき500円というのが基本です。
またいずれ書くつもりにしておりますが、お小遣いとの兼ね合いもあって、こういう料金設定になっているのです。
彼の得意先は、母親の私ばかりか、じいさん・ばあさんにも及びます。
今時のじいさんばあさんは、けっこう社交的で、○○の会とか△△のメンバーとかになってボランティアや趣味に没頭していますから、そのお知らせや名簿の作成が必要になってきます。そういう会の役をしている祖父母から、これらの仕事がすべて息子に発注されてくるわけです。



このまま息子がやってくれてもいいのですが、帰宅時間が七時半より早く帰ってきたことはないのに、このまま息子に頼りきっていては、もし何かの用事でも出来て帰りが遅くなったときなどは困るだろうなぁ。
つい先日、一大決心をして、エクセルを教えてもらうことにしました。
エクセルは、名前のように、いくつかのセルがあって、一つ一つのセルの大きさを自由自在に変えることが出来ます。また、セルの中の文字の大きさも変えられるし、セルの中の文字の配置も思いのままになります。もちろん途中で表のマスを付け加えることも出来るし、減らすことも出来ます。
と、いうことを初めて教えてもらいました。
用紙を横書きに設定するやり方・升目の作り方・セルの大きさの設定の仕方・セルの結合の仕方・・・・・。
息子は教授相手がおかあさんなので、あまり邪険なことも言えず、反応の鈍さにあきれ返って、ただただ笑うばかり。小一時間もするころには、息子から課題まで出されました。
「じゃあ、こういう表を作ってごらん」偉そうに言うのを「へへぇっお代官様ぁ」と両手でメモを受け取ると、一心不乱にエクセルに向かって、なんとか作り上げました。



急に態度のでかくなったお代官様状態の息子はソファーの上で眠り込んでおりました。
私も疲れたけれど、息子も相当疲れようです。