ファイル

テスト採点と、成績関係の記載が一応全て終了して、肩の荷がドッと下りたところです。最後の最後になって、ひとりの男の子が
「先生、オレ、ファイル提出したのに、先生の採点と判子が押してない」
といって、ファイルを見せに来るではありませんか。
はっきりいって、私は、ファイルの冊数と名簿を二回も照らし合わせているので、記入漏れということは断じてありません。しかし、件の彼は、
「オレ、絶対に出した」と言い張るので、とりあえずファイルを受け取って、中身のチェックをしてみました。




ファイルの得点は、ファイルの中に授業中に配ったプリントが、入っているだけで存在点5点がもらえます。さらに、授業でやった内容がきちんと書いてある人は内容点5点が加算されて、一枚につき10点もらえるという計算になっています。
つまり、白紙でも、そのプリントがファイルに入っていれば5点も点数がもらえるという方式をとっています。内容については、空白の部分が一箇所あったら−1点、二箇所空白なら−2点という減点式で計算されます。だから五箇所空白があれば、内容点は0点となります。

件の彼のファイルは、−25点。
これは、意欲関心という評価項目で評価されます。
意欲関心の項目では、作文を期日に規定どおりに提出できた、という人には作文提出点60点が加算され、期日は守れなかったが、作文を出した人30点、作文を出していない人0点という点数も合計されます。彼は作文点が0点なので、−85点で、評価はCとなり、結局評価は変わらずという結果となりました。
たまたま今回の彼は、評価に変動がなかったので事なきを得ましたが、今後、こんな自体が起きないように、なにか方策を立てないと・・・。




彼が嘘をついているとはいいたくありませんが、彼が勘違いをしていることには、間違いありません。
なぜなら、四つの関所を通過しているからです。
① 提出日の朱印
② プリントの枚数チェックした形跡と得点
③ 閻魔帳にファイルの得点を写す
④ ファイルの冊数と、閻魔帳のチェックの員数あわせ二回
この全てが、彼のファイルには無いからです。
深く追求すると水掛け論になるし、信頼関係も損なってしまうので、本当にデリケートな問題なんです。