構ってほしい症候群

相変わらず、遅刻してくる生徒は多くて、これについては理解に苦しみます。
すごく面白いのは、一時間遅刻する子は大体毎日一時間遅刻してきます。午後から来る子は大体毎日午後から来ます。
そんなふうに規則正しく生活するなら、もう一時間前倒しにすれば、正規の時間に登校できるって分からないのかなあ。
それとも、一時間遅刻して、職員室前で先生方のお出迎えを受けることに、なにか優越感みたいなものを感じているんだろうか?




先日、非常勤講師の先生方と一緒に給食をたべながら話していたときに、ある先生から、 「構ってほしい症候群」という表現が出ました。
はじめは、野良猫のように警戒心をいだいて接しているけれど、やがてなれてくると、捨て猫が餌をねだるように、ずっとくっついてくる。お気に入りの先生の姿を見つけると、放課の時間中、先生の傍を離れないというのが「構ってほしい症候群」です。




彼らに共通なのが、先生を呼び捨てにすることと、「ためぐち」をきくこと。40後半から50代の学年主任クラスの先生を呼ぶのに
「スズキいる?」(仮名)という風に聞いてきます。
「鈴木って、誰のことかな?鈴木先生のことですか?」とわざわざ聞きなおすと
「そうそう、スズキ」
とあくまで自分たちは同等だよね、というスタンスを崩しません。




お目当てのスズキが見つかると、鈴木先生の机の傍でためぐちをききながら15分くらい過ごしています。耳ダンボにして彼らの話を聞いていると、たわいの無い日常の話をまるでクラスメイトと話していると錯覚するような状況です。
クラスメイトとこういう話ができない状況の子供なのか、それとも自分だけは特別扱いされているんだと思いたがっている子供なのか?
スズキは嫌がりもせず、ため口に付き合い、呼び捨てにされても気にする様子も見せず、彼女たちと接しています。




やっぱり「構ってほしい症候群」なのかなあ。