栄枯盛衰パート2

そして二年生に進級してみると・・・?
Tさんの姿は探さないと見つからないというくらいになっていたのです。



生徒たちは、ちゃ〜んと見ているんです。権勢の移り変わりを。もうTさんの時代が終わっていることを残酷なくらいに示してくれます。よほどの極楽トンボかあきめくらでもない限り、中学生ともなれば、もう大人と同じような批判眼を持っています。でも、ちゃんと火の粉がわが身に降りかかってこないような外交術も身に付けているんです。ゴルバチョフスターリンの時代を生き抜いて、最終的にはペレストロイカを推し進めたのと、全く同じ処世術なのよね。



一年生のころ、さんざんTさんにコケにされていたS君は、確実に実力を伸ばしてきて、それにつれて自信をつけてきました。S君が新しい時代をつくるリーダーになるまではいっていませんが、少なくとも授業中に堂々と発言。実力をつければ、周りの生徒も次第に彼を認めてきます。すごくいい方向に歯車が回っているS君です。