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たまたま時間外の郵便局の窓口で、順番待ちの列ができておりました。
私の前には、四人並んで順番待ちをしていました。
他の窓口は全て業務を終えていて、局内は随分静かですから、カウンター越しの局員とお客のやりとりは、五番目の私の所まで聞こえてきます。



私の前の四人は全員、不在通知を持ってきていて、荷物や手紙を引き取っていきました。
局員は一人で、あちこちから手紙や小包を探し出してきてはお客に渡しているのです。
局員一人の業務なので随分忙しそうでしたが、ハキハキしてとても感じのいい対応をしていました。
お客の方の年齢も性別もばらばらで50代のオバサンと、20代のお兄さんと、40代くらいのオジサンと、20代後半のオネエサンが並んでいました。
この四人に共通していたこと、何だと思います?



実は、彼らは、全員無言だったのです。



局員「はい、小包ですね」
客 「・・・・・」
局員「少々お待ちください」
客 「・・・・・」
局員「身分証明を見せていただけますか?」
客 「・・・・・」
局員「ご家族さんの宛てものですから、ここにお名前を記入していただけますか?」
客 「・・・・・」
局員「大変お待たせしました。ありがとうございました」
客 「・・・・・」



言葉を発すると、何か損することでもあるのかと疑いたくなるほど徹頭徹尾無言。これって変じゃない? 
みんないい年をした大人なんだから、
「お手数かけましたねぇ」の一言があってもいいんじゃないの?と思ったオバサンでした。