刺繍

Nanchatteacher2007-08-24

手芸が得意な女性って、本当にうらやましく思います。
日常生活の中に、男性以上に、女性には「待ち時間」というものが多く入り込んできます。
どういう意味かといいますと、例えば病院の待ち時間。
お父さんが子供の付きそいで病院に行く機会より、お母さんが行く方が圧倒的に多いですよね。我が家の場合、子供が二人ですから、お母さんは、お父さんの病院の待ち時間の三倍の待ち時間を経験しています。
そんなときに、ハンドバッグから毛糸と編み棒を取りだして編み物をしていたり、小さな布片に刺繍をしていたり、レース編みのモチーフを編んでいたりする姿を見ると、その人の豊かな生活が想像できます。待ち時間をイライラしないで過ごせるというのもすごい利点です。



私は、不器用であるにもかかわらず、ある一瞬に、すごく手芸をやりたくなることがあります。でも、悲しいことにやれることが限られていて、編み物はできない、ビーズはできない、洋裁も無理、ステンシルやトールペイントも準備するものがいろいろありそうだし・・・



この夏休みには、刺繍の本を借りてきて、すごく簡単な刺繍をしてみました。
白い大判のハンカチに、植物の連続模様を刺しました。
私の数少ない刺繍の経験から、形の整った図柄は、不器用な人間が作ると、出来上がりが
汚くなるということを学習しました。
例えば、イニシャルを美しくデザインしたような完璧なフォルムのカリグラフィー図案なんかは、少しでもプロポーションが崩れると、ものすごく幼稚な印象を残します。
その点、植物図柄は、多少、図案どおりにできなくても、「活き活きとした躍動感」というふうに解釈できなくもないじゃない?
しかも、連続模様なら、二つで止めてもいいし、気分が乗れば四つ五つとつなげていくこともできますから。



そんなわけで、息子Bの宿題の相手をしながら、手元でチクチク刺繍をしてみたのです。
「手持ち無沙汰の時間」を刺繍で埋め、しかもハンカチに刺繍が(美しく?)仕上がるという、理想の形を体現してしまいました。



夏休みの宿題にラストスパートになっている世の中の小学生を子供に持つ母の皆様方。
息子(娘)とガチンコ対決していると親のほうもカッカカッカとなりますが、手元で手芸でもしながら、その合間に宿題の手助けをするというのは精神衛生上にもものすごくいいことだと実感しました。