聞き比べ

秋の虫が鳴いています。
そういえば、ここ数日、例のクマゼミのシャワシャワシャワ・・・・の大合唱が勢力を落としてきたように感じます。
相変わらずの残暑ですが、それでも午後六時を過ぎるころには、一日働きづめのクーラーのスイッチをオフにして、窓を開けることができるようになってきました。
やっぱり自然の風は気持ちがいいものです。


実家の母は、鈴虫を飼育し続けております。私にとって、夏の終わりとは、鈴虫の鳴く声のことでした。高くて澄んだ鳴き声で、思いの外大きな音だったのが印象的です。
鈴虫は人の手によって飼育される虫ですが、野生の秋の虫といえばコオロギでしょう。
鈴虫が華やかなソプラノだとすると、コオロギにはアルトの優しさがあります。私の耳に心地よいと感じるのはコオロギの鳴き声です。


夏の終わりを印象づける決定的虫の声といえば、ヒグラシでしょう。
カナカナ・・・・と鳴く声は、「今年の夏も終わりだよ〜」といっているように聞こえます。
残念ながらヒグラシの鳴き声は、ここら辺では聞けません。岐阜県の山間部なら、朝・夕に聞くことができます。少し肌寒い空気と、カナカナの物悲しい鳴き声で、夏の終わりを実感したものです。



秋は私の一番好きな季節。
この暑さで秋?という気もしますが、少なくとも虫たちのすだく声は、確実に秋を感じさせてくれます。