我が家の必需品

マガジンハウスから出ているクウネルという雑誌、ご存知ですか?
ロハスな生活を送る人たちに発信している雑誌だと、勝手に解釈しています。
そのクウネルに連載されていた「料理上手の台所」という特集記事に加筆して本として出版されているのが「ずらり 料理上手の台所」です。



オールカラー、21人の料理上手さんたちの台所が撮影してあります。
料理上手といっても、料理研究家とかソムリエとかパティシエとかじゃないのです。主婦あり、デザイナーあり、スタイリストあり、エッセイストあり、小物作家あり、ギャラリー経営者ありと、職業は実にさまざまです。
料理のレシピが載っているわけでなし(唯一例外的にケンタロウの簡単レシピが載っています)、便利な調理器具が紹介させているわけでなし。
ひたすら21家庭の台所が撮影してあるものです。
台所の写真集ですね。



共通しているのは、決してモデルハウスの台所のようなおしゃれで機能的な台所じゃないってこと。
敢えて言わせていただくと、広々とした台所で最新式のに近いか、古くてぼろくて狭い方に近いかと言ったら、後者に近いのが多かった。
だけど、全部ピッカピカで、ものすごく使い勝手が良さそうだったのです。
中には、当事者が言っているのですが、病気に近いくらい磨きこんでいるという人もいました。


私は、この本を手にするたびに、むしょうに台所にいって掃除がしたくなるのです。


台所って、毎日汚れるところだから、本当は毎日掃除が欠かせないんだけど、別にピカピカに輝いていなくても料理は出来るんですよね。
まな板も、毎日除菌すればきれいで気持ちよく調理できるんだろうけれど、少しくらい菌が繁殖していても、別に病気にならないんだよね。
それが証拠に、普段は特別に除菌してない我が家でも食中毒がでたことないし。



でも、この本を見た後は、どうしても薬缶一杯にお湯を沸騰させて、ジャーっとまな板にかけて除菌してしまいたくなるのです。
シンクの曇りをゴシゴシ磨きたくなるのです。
食器棚のガラスについた指紋を取りたくなるのです。



そんなわけで、ずぼらな主婦が仕切っている我が家には、必需品の本なのです。