ビーズ

侘び寂びを愛するはずの日本人に生まれながらも、いつまでたっても烏のように、ピカピカ光るものをみると、知らず知らずのうちにひきつけられてしまいます。


一昔前に、ワロスフキーのビーズのアクセが一世を風靡しました。
何事にも一応は波に乗りたい気持ちがあって、ハートのペンダントヘッドを作りました。
あれは、手先の器用さばかりか、先を読む計算力と忍耐力が必要なとっても高尚な趣味でした。
一つ作って悟りました。私のような丼勘定の性格の持ち主が出来るようなものじゃありません。


全然別世界のものだと分かっていても、スワロフスキーのビーズを見ると、ついつい買いたくなってしまいます。
一粒でもスワロフスキーの世界が堪能できます。一粒がそれなりのお値段ですけど。


このあいだ、スワロではありませんが、スパンコールを買いました。
スパンコールも乙女にとっては永遠のアイテムの一つ。
すごい昔のことですが、フェンディーがハンドバッグにスパンコールや刺繍をびっしり施したシリーズを出したことがありました。
なにしろバッグがフェンディーですから、一つ50万円とかいう馬鹿げたお値段でしたが、あのアイデアは面白いかも、と思ってみておりました。


それから10年たって、アメリカで暮らしていたころ、布帛のプリントのバッグに、スパンコールやビーズを施したタウンバッグを見つけました。
どうってことないトートバッグでも、ビーズやスパンコールが加わると、一気に乙女心を盛り上げるアイテムに変身してしまうのですよ。
それを思い出して、買ってきたスパンコールをバッグに縫い付けてみました。
大人目の真面目顔が、遊び心満載のまったくの別人になりました。
古くなって出番が減ってしまったという布帛のバッグがありましたら、是非一度お試しあれ。


ピカピカのハンドバッグに変身したトートバッグを持って毎日通勤しています。