やっぱりかわいい

私の実家で、捨て猫の分際から、飼い猫の身分になった猫の話です。


猫はこの時期に、冬の毛から、夏の毛に生え変わります。
猫のブラッシングは、私の父の仕事らしく、しばしば猫君を寝転がしてブラッシングしている姿を見かけます。



見ていて恥ずかしくなるような、あられもない姿で気持ち良さそうに寝転んで、ブラッシングされています。もう完全に飼い猫化しています。全く警戒心を見せずに、気持ち良さそうに、寝転んでいる様子をみると、本当に嬉しくなります。


今では、実家にいる時間が私よりもよほど長い猫君。私の車が家の前に停まると
「にゃにぃ、また来たのかい?」
という感じで一瞥すると、ボンネットの上に飛び乗ってきて、その上で、ものすごく恩着せがましい様子で昼寝を始めます。
「せっかくうちに来たんだから、まあ、ゆっくりしていけ」
みたいな上から目線的な態度をしています。


用事が済んで車に乗ろうとすると
「おう、もう帰るんか?」
とでも言うようにおもむろにボンネットの上から面倒くさそうに降りると
「にゃっ」
と一声短く挨拶してくれます。


以前のおどおどした感じがなくなって、威厳すらみせています。
そうなると、私の方が気を遣って
「お邪魔したわねぇ」
なんて、つい言ってしまいます。


かわいいわぁ。