ベビーシッターの続き

25日に、友人がベビーシッターの仕事をやり始めたという話題に触れました。その時、彼女が話してくれたことの中で、心が痛んだことがありました。



一体時給いくらで契約しているのかは知りませんが、彼女は、「ボランティアのつもり」だと言っていました。
その支払いに関しては、主管している市の福祉課を経由することはないといっていましたから、直接のやりとりなのかもしれません。(お金のことは、あまり根掘り葉堀質問できなかった・・・・)
そのなかの経費で、例えば昼ごはんを一緒に食べたり、オヤツを食べたりすると、そのときにいくら掛かったのかを計上して申告するのだという話をしていました。



夏休みになって、彼女の甥っ子姪っ子が遊びに来ていました。ベビーシッターで預かった子と、甥姪が一緒に公園で汗だくになって遊んでいたと思ってください、甥姪は「おばさん、のどか乾いたからアイスクリームが欲しい」といいました。もちろん彼女も喉がカラカラでしたから、みんなで近くのコンビニへアイスクリームを買いに行きます。
甥姪はさっそく冷蔵庫に頭を突っ込んであれこれ物色して、好きなものを探しているのに、小学校三年生の男の子は、「僕はいらないから」といって、何も選ばないのです。
さっきまで公園で一番元気に走り回っていたのに、シュンとしてしまったようです。
その子はきっと家を出る前に、お母さんから
「ベビーシッターさんに何か買ってもらったり食べさせてもらったりしてはいけないよ」
と釘を刺されてきたのでしょう。
そりゃあ規則とは言え、同じくらいの年頃の子に何も食べさせないなんて人の道にもとると考えた彼女は、甥姪の選んだアイスクリームをクーラーに戻させて、一箱六個入りのアイスバーを買い、みんなで食べることにしたそうです。
始めは、それでも「いりません」と言っていたようですが、
「みんなで食べるから一緒に食べてね」
と言ったら、初めて手を伸ばしたそうです。



ちなみに、昼も同様で、昼を過ぎても、「お母さんと一緒に食べるから・・」といって決して彼女の家では食べていかないのだそうです。
これもルールなので仕方がないですが、彼女も心が痛むといっていました。
確かに、彼女の家でお昼ごはんを食べさせることくらい、全然簡単だけれども、こうして彼女がルールを破ると、ちょっとした不都合が生じるのは明らかです。
ベビーシッターをするのは彼女の家だけではないから、あるベビーシッターさんは親切でご飯をタダで食べさせてくれたけれど、あるベビーシッターさんはケチで意地悪だったから、オヤツもくれなかった、ということになりますよね。



とりあえず、彼女は甥姪だけ昼ご飯を食べさせ、預かっている子と自分は一時半までお昼を食べずに、お迎えを待っていたそうです。


以前に五歳の子を預かったときも、同じ反応だったといっていました。
預けられる子って、大人が考えている以上に遠慮して気を遣っているんですねぇ。
難しいです。