ウイリアム・モリス展

息子Bとウイリアム・モリス展を見に行ってきました。
美術館は中学生は、入場無料という特典があります。もっと気軽に見に行けばいいと思うのは、親の欲というものでしょう。普通のがさつな中学生男子は、美術館はあまり自発的に行きたい場所ではないのかも。



ウィリアム・モリスは、壁紙がとっても有名ですよね。
我が家のような普通の家には、とても使いこなせる様な模様ではありません。
天井が高くて、窓などの解放部が小さいヨーロッパ北部の家屋に合いそう。薄暗くてひんやりとした空気の中でこそ映える壁紙だと思うんだわ。あの迫力で、あの連続で、あの色使いを南フランスとかイタリアの(行ったことがないのであくまで想像ですが・・)直射日光がガンガン照りつけるような乾いた光の中で見たら、ちょっと強すぎるというか、くどすぎんじゃないかなぁ。



「民芸品」には興味があります。
大量生産品にはない丹精さと、力強さがあると思います。
かといって、民芸品ばかりに囲まれていると、ちょっと息苦しいかも、個性が強すぎて。

白洲正子さんの邸宅の写真集を見ると、民芸品とか骨董品とかが日常的に使いこなされている様子がわかります。ああいうものが使いこなすのは、使っている人に、それらを使いこなすだけの強い存在感がないと、物の存在に負けてしまうような気がします。


のりたけ100年展を見たときは、あのきらびやかさに目を奪われ、「こんなコーヒーセットがあったらなぁ」とため息をつきました。
民芸品を見れば、その力強い存在感に心を打たれて、「こんなお皿があったらなぁ」と思います。
そういうものが自由に買えるだけの財力があったら、我が家は大変なことになっていることでしょう。
お皿はゴツゴツ荒くれで、コーヒーカップはデコラティブで繊細な細工の磁器、なんてのが食器棚に同居してしまうんですから。
見るだけでいいのだ。我が家の場合は。