諏訪内晶子さん

昨日は、諏訪内晶子さんと尾高忠明さんの「珠玉のモーツアルトブラームス」の夕べに行ってきました。
タイトルに偽りなしの素晴らしいモーツアルトブラームスでした。


一曲めは、サン・サーンスの動物の謝肉祭。これもピアノのデュオとオーケストラの息がぴったりのいい演奏でした。一曲目にしてカーテンコールが二回もありました。
これはなかなか良い兆候です。聴衆の期待度が伝わってきます。
二曲目は、バイオリンコンチェルト、モーツアルトの協奏曲第五番。
この曲は、けっこう小さい子供でも上手に弾きこなす曲で、実は私もレッスンで弾いたことがあります。すごく特別な超絶技巧を使うような曲ではありませんが、その分ごまかしが効かない曲だといわれています。
私の大好きな曲の一つです。
諏訪内さんが、胸元を大きく開けたホルターネックのドレスで舞台に現れると、文字通りの大輪のバラが花開いたかのように空気が一変しました。
女王という形容がピッタリの美しいたたずまいと品格と貫禄が・・・
上背もあって、もちろんスリムで、舞台晴れする方です。



後で指揮者の尾高さんがコメントされておりましたが、ほんとうにあっという間に終わってしまったと感じるような演奏でした。カデンツァも軽やに流れるようで、こういう人が弾くのを聞くと、「モーツアルトってやっぱり作曲の天才なんだなあ」と実感できます。
わりと静かに終わる曲なので、今まで「物足りない曲だなぁ」と思っていたのは、間違いでした。こういうのを「余韻がある終わり方だなぁ」というんだと改めて実感しました。



チャイコフスキー音楽祭で優勝したころから二十年近く経つのに、当時の写真と全然変わらずの美しさは、何なんでしょう!
いきなりファンになってしまいました。