春物

テレビを見ていると、ニュースのキャスターや女優さんたちは、一足早く春の装いをしているのが目に付きます。
やっぱり軽やかでいいです。


かつて、某ファフッションジャーナリストが、お洒落な人についてこんなことを話していました。
郷ひろみさんが、まだ残暑のある十月に、厚い毛皮のコートを着て、ダラダラ汗をかいていた、と。
ジャーナリストは、郷ひろみこそ真のファッションリーダーだ、みたいなコメントをつけていました。
そうです。
お洒落な人は常に時代の先、ばかりか、季節の先端を歩いているものなのです。


その点でいうと、私は、若い皆さんのほぼ90パーセントが、そしてオバサンといわれる世代の半分が「春」になって、ようやく重い腰を上げて春物を準備するという後ろ向きさ。
寄る年波には勝てず、というか、こんな薄着で出かけて、もしも寒くなったらドーシヨーとついつい後ろ向きな気持ちになってしまうのです。
いいよね〜。若い人は、寒さにぶるぶる震えながらも肌が透けて見えるようなブラウスを着ていたりして。
オバサンは、天気予報と日中の気温の変化をしっかりチェックして、たとえ三月といえどもキルティングのコートなんか着ちゃうんです。


くどいようですが(2月25日のブログ参照)、こんな時にスプリングコートをさっと羽織って出かけられたらいいよね。
先日、ちょっとスプリングコートを見る機会があって、試着してきました。
すぐに「買い」にならなかったのは、意外にも値段のことではなく、そのデザインゆえでした。
腕のまわりがパッツンパッツンで(この日は薄手のセーターを着ていたというのもあるが)、私がイメージしている軽やかにスプリングコートを「まとう」というのとはまったく逆。
スルリとコートを脱ぎ着したいのに、この細さでは、袖で引っかかってしまうのは間違いないでしょう。


まず、二の腕と肩甲骨の下の贅肉を落とさないと、お洒落なスプリングコートを買うことすらできないという事実を突きつけられたのでした。