アルミーダ

昨日の朝のことです。八時半を回ったころ、電話がかかってきて、もしよかったら10時半からの映画を見に行かないかとのお誘いがありしまた。
電話をくれた友人は、行くつもりだったものの体調不良でいけなくなったというのです。
映画とは「メトロポリタンオペラ」で上演されたロッシーニのオペラ『アルミーダ』しかもイタリア語という、聞いたことも無い作品でした。

オペラにかなり通な人が、何人かを誘って映画館で鑑賞するという、なんかとってもセレブチックなものです。
映画館でオペラとは?と思われたことと思います。
普通、オペラはオペラ座で上演されますよね。ただし、よほど良い席で見たとしても、演者の表情や細かい仕草までみることは難しいです。この映画のすごいところは、歌手の表情がアップで見られるというところです。
ときどきNHK教育番組でもみられるオペラとは違い、カメラワークが凄い。NHKのはどちらかというと遠景が多い気がします。


物見高い性格のナンチャッテは、よく知りもしないオペラ映画がどんなものであるのか知りたくてたまらなくなって、急遽名古屋へと行って参りました。


私は生まれてはじめて眠らずにオペラを見終えることができました。
かつて、ウイーンのオペラ座でオペラをみる機会があるにはあったのですが、ほとんど寝ておりました。
ロッシーニでも喜劇じゃありませんよ。愛と義務の間で揺れ動く男心と、愛こそ全てのあ王女アルミーダ(魔女)の悲恋物です。魔女?と思った方、時代は十字軍の活躍する中世ですから・・・・魔女もいれば、キューピッドもいれば冥界の遣いもいれば妖精たちもいるんです。
なんでも演出が新進気鋭の女性演出家(みかけはどこにでもいそうな地味目のオバサン)ということらしく、確かに初心者でも飽きずに三時間半楽しめる作品にしあげてあります。
世の中には、こういうエンターテイメントもあるんだ、ということを初めて知りました。
正直、ストライクに壷にはまったかと聞かれたに微妙ですが、興味の壷のあたりをかすったことは確かです。次回予告(来年度)に、ニュルンベルグの指輪の中のワルキューレさまよえるオランダ人)を見ましたが、すごい大掛かりな舞台になりそうで、興味がわきました。