トルネード

昨日のゲリラ豪雨の記事を読んで下さった「中年A」様のリクエストにお応えして、私がアメリカで体験したトルネード直撃の体験談を書かせていただきます。


アメリカ中西部は、竜巻の発生しやすい地形らしく、「オズの魔法使い」、「大草原の小さな家」にも竜巻の様子が描かれています。
私の記憶では、竜巻は真冬以外なら通年でアリ。特に夏から秋に多い(気がする)。
アメリカ中西部での暮らし方の注意事項の中に、トルネードへの対処という項目が必ず書いてあります。
家の中にいたら、地下室が一番安全。もしも地下室がなければ、バスルームへ逃げるべし。


実は、あれだけトルネード警報の予行演習でしょっちゅうサイレンが鳴らされていたにもかかわらず、私たちがトルネードの被害にあったときには、サイレンは鳴らされていませんでした。
初秋の午後四時ごろだったと思います。
居間でテレビを見ていたら、テレビの画面に白い雑音(わかります?)が頻繁に入り始めました。
最初は、何処かで雷がなっているのかな?という感じでした。
でも、雨も降っていないし、雷鳴もならないのに・・・・
そのうちに、空が一気にピンク色になって、突風が吹いてきました。こういうのは、本能的に危険だとわかります。
テレビを見ていた息子たちに
「今すぐ地下室にい逃げなさい」
と言って、二人を地下室に行かせました。


空がピンク色から、紫へと変わり、窓の外を風に吹き飛ばされたさまざまなもの(ゴミバケツとか庭の手入れ用品とか木の枝とか)が、真横に飛ばされていくのが見えたときには、もうこれは絶対にトルネードだと確信しました。
昔、「ツイスター」という竜巻の映画を見たんだけど、まさにその映画でみたのと同じです。
怖いもの見たさで、地下室の階段から顔をのぞかせている息子たちを抱えて地下に降りると同時に、地震かと思うような地鳴りがして、家全体がドドドドド・・・・宮沢賢治の表現でいうと「どっどどどうど」かな・・・・と揺れて、本当に家が飛ばされるかと思いました。


ものの一〜二分で恐ろしいゆれは収まりましたがしばらく地下室に身を潜めていました。当然この日は一日停電。
忘れもしません。この日は夫は出張で家に戻りませんでした。まだ携帯電話を持っていなかったので、伝える術もなく、この状況を知らない夫。



翌日、朝の光の中で見たものは・・・・・