トルネード・パート2

昨日に引き続き、トルネードのお話です。


実は、ちょうどこのとき、アメリカ西海岸への引越しが決まっていて、ほとんどの荷物はダンボールに詰めてありました。
で、まっくらな部屋の中で、段ボール箱の蓋を開け、中身を掘り出してとりあえず、乾電池と、ろうそくを取り出しました。
アメリカで生活したことがある方はご存知と思いますが、ガレージが家の一部分として建設されていて、ガレージの扉は電動です。リモコンでガレージの扉の開閉をします。
後で教えてもらったのですが、停電の時のために、手動で開閉させるやり方もあったようですが、その時は知らなかったので、車で外に出ることもままならず、不安な一夜を明かしました。


一旦トルネードが通り抜けてしまうと、何事もなかったような静寂な訪れます。
翌朝、恐る恐る外に出てみると・・・・


まずは屋根の一部が大きく剥がれていて、軒にいくつか破損がありました。
窓ガラスが一枚も割れなかったのは不幸中の幸いです。
バックヤードは、それぞれの家に、もれなく300から400坪くらいついています。我が家もそこに、木製の滑り台とブランコが二台が合体した遊具が設置してありました。日本でしばしば見かけるお子ちゃま用のパイプ製のブランコじゃありません。大人も十分楽しめるような大型のどっしりとした木製の遊具です。
それが、ない。


一瞬目を疑いました。
あんなに大きなものが無くなるって、どういうこっちゃ?
壊れて木片が散っているというんじゃありません。
「無い」んです。

なんと、我が家に設置してあったブランコと滑り台が合体した遊具は、裏の家を飛び超えて、100メートル以上離れた道路に運ばれていたのです。
よかった!あれが誰かの家にぶつかっていたかと思うと、ぞっとします。
屋根の一部が剥がれたりめくれたりという被害がほとんどでしたが、運悪く家が壊れてしまったという人もあったと聞きました。


トルネードが通っていった跡は、タイヤの轍のあとのように見ることができます。
通った跡の草木は激しく破壊されていて、大きな木ですら根っこから引き抜かれていました。湖沿いのとても美しい散歩コースには、
「ここを巨人が通った?」
と思えるような生々しい一本の突風のコースが残っていました。