「買わない幸せ」で手にした夏の着物

昨日、久しぶりに「自分のための物」を買いました。
諸事物入りな我が家では、悲しいことに自分のための衣料品をじゃんじゃん買うというわけにはいきません。
下着とか、ストッキングとか、せいぜいTシャツとかパジャマとか、控えめな消耗品の買物がほとんどです。


私の尊敬するスタイリストの押田さんは、お洒落な人は洋服を何枚持っているとか、どれだけブランド物を持っているかではないと断言されています。
ただファッションにも頭を使い、アンテナを張れと、著書の中で何度も力説しておられます。
押田さんには、もっと早くこういう本を書いてほしかった。もう中身を諳んずることが出来るほど読みました。


それで、なるべく自分では頭を使って洋服を着まわすように努力しています。
押田さんが言うように、ワードローブの中身を吟味して揃えていくと、そんなに沢山の「新しいもの」がなくても、不便することはなくなりました。
そのこともあって、この一年間は、「自分のための衣料費」は、ものすごく押さえられてきました。


で、昨日購入したのは、夏の着物です。
衣料費を抑えてきた分、これくらいの小さな贅沢は許されると、夫とも相談の上、一式揃えて買いました。
絽の着物・夏の襦袢・夏の帯・夏の帯揚げと帯〆・夏草履。
夏といえば浴衣ですが、浴衣では日中の外出着にはなりません。
七月八月に夏の着物の装いでお出かけするのは、オバサン世代の憧れでもあります。


早速家で着付けをしてみました。
すごく涼しげで、いい感じ(あくまでも個人的感想です)。
今までの窮乏生活も報われて、「あ〜、こういうのを買わない幸せ」というんだな、と実感。
押田さんは、大人の女性は、妥協して洋服を買ってはいけない。無理して買うよりも、その場は買わずに我慢して、その分のお金を本当に自分が買いたいと思ったものに使うのがいいといっています。それを「買わない幸せ」というんだそうです。


一年分の「買わない幸せ」のお蔭で、昨日はいいものが買えました。