トイレ裏事情

前日に、トイレ事情を報告しました。
上海万博のトイレも、私・数人の友人(ママ友達六人ほど、夏休みに上海に行ってきた)・息子の複数の証言から、まずまず合格ラインだと思っていただいて間違いないといえます。
外資系ホテルのトイレは美トイレといえる。
マッサージ店で使用したトイレもきれいでした。
この報告を聞いたら、
「へえ、中国のトイレ事情って、すごくいいんじゃん」
と勘違いしてしまいますよね。


今日は、トイレ裏事情を紹介します。
朝の九時半少し前、私と夫は上海随一の繁華街「南京路」あたりにいたと思ってください。私はうっかりホテルでトイレを済ませてこなかったので、(どうしよっかな)と、内心少々困っていました。夫にその旨を話すと、
「丁度、デパートが開く時間だから、朝一番でトイレを使えばきっときれいだと思うよ」
と言ってくれましたので、デパートの開店を待ちました。
九時半になると、ガラスの扉が一斉に開かれて、丁度日本の百貨店の開店時のように、店員さんが頭を下げてお客さんを丁寧に迎え入れてくれました。
口々に(多分)「いらっしゃいませ」といい、頭を深々と下げ、丁重に迎え入れられる中、私は、女王陛下にでもなった気分にならながら、すごく気取って歩いていきました。皇族の方々がするように、小さく頷いて店員さんの礼に答える私って、なんかセレブみたい!
それを見ていた夫は
「すごいね。みんなにかしずかれてトイレに行くなんて、女王陛下でもありえないシチュエーションだよね。」
といいました。


女王陛下気分でトイレの矢印を追っていくと、次第に華やかな売り場からどんどん離れて、なんか薄暗いような舞台裏へとやってきました。
気のせいか(気のせいなんかじゃない!)プーンと臭ってきます。
そしてついに着いた場所は、私が30年前に中国で見たトイレと、それほど大差ないすごい状態のトイレがありました。
唯一の進歩は、水洗トイレで洋式だったというところ。
とにかく、日本では見られない光景が繰り広げられていましたとしか、ここでは表現できません。さすがのオバサンでも、ここでそれを描写するほどの太い神経はありません。


一気に尿意が引っ込みました。


こういうデパートに、カルティエだのオメガだのヴィトンだのという一流メゾンのお店が入っています。
このギャップが凄すぎる!と思いました。
恐るべし、上海。
あんなに美しく化粧して、最新のシーズンの洋服を着て、裾が床に着くようなスタイルのようパンツを履いたお姉さん方は、どのような格好をして、あの超弩級に汚いトイレで用をたすのか。


中国旅行を考えている方は、一応、そんなことも頭にいれていかれるといいと思います。