勉強してますか?

先日授業で、中学三年生に「実力テスト対策プリント」というのをやらせることになりました。


実は、小学生か中学生のころから、「実力テスト」の国語の問題はとっても楽しみにしていました。
すごく国語のテストが得意で高得点が狙えるから、という意味ではありません。純粋にそこに出てくるお話が楽しみだったのです。
特に楽しみだったのは、論説文・説明文・随筆の類。
さいころから読書が一番の趣味でしたから、「児童文学全集」に載っているようなお話は貪るように読んでおりました。だから、模擬テストなどにしばしば出題される「しろばんば」とか「二十四の瞳」などはすでに読んだことのある話だったので、イマヒトツ楽しくなかった。
それに対して、私は論説・説明・随筆の分野にはあまり縁がなかったので、模擬テストではじめて読んだ作品がほとんどでした。


今回、中三向けの実力テスト対策プリントで読んだのは、「脳のはたらき」についいて述べられた論説の抜粋でした。
要約すると、人はしばしば記憶力の悪さを歳のせいにする。科学的に、確かに17歳をピークに脳の働きは衰えるそうですが、実は、歳を重ねるほどに神経間の信号のやり取りする能力は増加しているそうです。
また、人はしばしば年とともに物忘れが多くなると嘆くが、実はこれも、本当にしっかり覚えたかといわれると、昔(学生時代に真剣に暗記したように)のように誠心誠意力を注いで覚えたというものは少ないのでは?うろ覚えでおぼえた気持ちになっているものを、物忘れが激しくなったと嘆くのはおかしい。
つまり、努力不足を歳のせいにしていることが多い。
という内容。


思わず我が身を振り返ってしまいました。
こういう面白い文章に労せずして出会えるのが、実力テストの国語の問題です。間違いなく興味深い話が載せられています。


学校から家に戻ると、溜まっていたラジオ英会話の録音を聞いて
「よし、明日からは溜めずに日々こつこつやろう」
と決意を新たにしたのでした。