神々しい
テレビニュースを見ていた息子B。
「神々しいねえ」
と、ポツリと一言。
「え?なにが」
「美智子様が」
そういわれて改めてテレビ画面を見ると、ちょうど両陛下が震災の被災地をお見舞いされている報道でした。
美智子様って、菩薩様の表情に通じるお顔をなさっていますね。
息子Bは続けて、
「なんという上品な立ち居振る舞いなんだ」
と、感慨無量の様子。
式典や迎賓の際に、一分の隙もないフォーマルウエアをお召しになっておられる姿よりも、今回被災地を訪れたときに着ておられた、より普段着に近い洋服でおられる方が、一層上品さ典雅さ優美さが引き立っておられる!
わが息子ながら、鋭い観察眼だ。
「どうしたら、ああいう上品オーラが出せるんだ?」
「そういうお育ちなのだから」
「ぼくも上品になれるだろうか?」
「それは無理だと思う。あの方々は、そういうお育ちだから」
「でも美智子様は民間からのお妃様じゃん」
「とにかく、そういう風に育ってるんだってば」
上品とは対極に育っているわが息子B。
初めて上品とはどういうことなのか、テレビ画面を通じて理解したようで、さかんに上品だ、上品だと繰り返しておりました。