レッドクリフ

家族の誰が録画したのか、今年の初めころテレビで放送された映画「レッドクリフ」が残っておりました。
話題になっている時に見そびれておりましたので、遅ればせながら見てみました。


日本人にとって、三国志は有名な作品です。私は、NHKが夕方放映した人形劇の三国志をテレビにかじりついて見た世代です。
森本レオさんの孔明の声、よかったわぁ。
押さえたトーンがクールで、子供心に痺れたなあ〜。
そういえば機関車トーマスの語りも森本さんが担当しておられましたよね。
意外とあの手の声のトーンは子ども受けするのかも・・・・


レッドクリフ赤壁の戦い)は、もちろん三国志の中でも有名なシーンですから、私たち日本人にとっても馴染み深い話です。そういえば、高校の漢文の教科書にも載っていたよね。
本で読んだときと、人形劇で見たときと、映画で見たときの三国志、随分受ける印象が違いました。
映画で見て、初めて理解したことがあります。それは、
「大きな軍隊を持つと、男は必ずそれを使ってみたくなる」
ということです。


呉の孫権のところには、よく統率されて訓練の行き届いた軍隊があります。
蜀の劉備は、呉の孫権の軍事力を借りて、曹操の軍を打ち破りたいと考えています。その交渉を孔明がするんだけど、そのやり取りを見ていて判ったのが、上記の「大きな軍隊を持つと、男は必ずそれを使ってみたくなる」ようだと言うことです。
当然、孫権のところの文官たちは大反対します。が、孫権に「腰抜けどもめ」と一喝されると、そのまま引き下がってしまうのですよ。


戦争反対を唱えるものを黙らせるための「腰抜けどもめ」という切り札的な言葉があるのに対して、その反対の戦争推進派を黙らせるための気の利いた切り札となるような台詞って、無いですよね・・・・


太古の昔から、男は武器を使って狩猟をしてきたように、その遺伝子はずっと引き継がれていて、チャンスさえあれば(チャンスとは軍隊や武器を手に入れるという意味です)、いつだって戦いをしたいと思っているんじゃないだろうか、と画面を見ながらぼんやりそんなことを考えた二時間半でした。