ビバクラス会その二  道中編

30年ぶりの同窓会は12時開始。
私が乗った電車が11時10分の急行。
休日のこの時間帯の電車はガラガラ状態で、十分座席も開いています。11時20分にO駅について、タクシーで10分で、会場到着が11時30分。


ここからは、私の脳内での自問自答が始まります。
ちょっと早めかなあ?まっいいか。早すぎたら、幹事を装いお手伝いでもさせてもらおっと・・・
おっと、会場ではなんとしても同級生のあの子とあの子とあの子とあの子には挨拶しないとねえ・・・・でも、本当に来てるかなあ。
あ゛っ、万が一、経年変化が著しいタイプだったら・・・・そうか!そんなときこそ「まあ、立派になって」と言うべきか・・・・。
それにしても夕べ、高濃度美容液パックが出来なかったのは重ね重ねも残念だったなあ・・・・
なによりも、自分の髪の奥に、あれほまでに目立つシルバーヘアーが隠れていたとは!パパにチェックしてもらってよかったぁ。気づかずに巻き髪スタイルでもしていたら、物笑いのたねだったよねえ・・・


ナンチャッテの一番の特技とも言うべき妄想癖は、実は電車や車(助手席)に乗って、心地よい振動がある状態と言うのが一番活性化するのでした。


そして更なる妄想へと発展(もしも「メールアドレスの交換してくれませんか?」なんて言われちゃったらどうしよっかな〜・・・などのありえへんレベルの妄想です)しそうになったその瞬間、私の目は隣に座ったやたらと背の高い40代の男性の手元に釘付けになりました。なぜなら彼も、私が持っているものと同じ地図を見ていたからです。
「あのお、ひょっとしたら、O高校の同窓会に出席されますか?」(控えめに・・・)
「はい、そうですが。34回卒業の方ですか?」
「えっと・・・・(私は地図も読めませんが、数字を覚えるのも苦手)」
「何組で、先生はどなたでしたか」
「はあ、5組で先生はM先生です」
「それじゃあ34回生ですね」
みたいなとぼけた会話をした後、私はおずおずと
「私、会場まで一人で行けないので、御一緒させてもらっていいですか?」
と提案すると、意外にもあっさり「諾」との返事。


こうして、楽しい妄想は中断されたものの、楽しい話相手ができて、またさりげなく相手の情報も聞き出したりして(3組だったこと、現在はK市にすんでいること、高校時代の部活動はバスケだったが、すぐにやめてしまったことなど)、あっという間に会場に到着しました。


誠に申し訳ないことですが、タクシー代680円まで出していただいて、ちゃっかり無賃乗車をしてしまいました。
ありがとう、三組のM君。初対面にも関わらず、無理やりお付き合いいただいて!
さて、いよいよ30年ぶりの同窓会が始まります。
なんか幸先のよい予感がプンプンします。