うだうだパート2

毎度のことながら、採点をし終えると発症する、うだうだ病。
今回はちょっと長引いて、いまだ回復せず。
とにかく、ぴりっとこないのです。
そんなときには、体の声に耳を傾け、うだうだしてあげるのが摂理というものに適っているのでは・・・という勝手な解釈のもと、うだうだし続けております。


おまけに、高校の図書室で借りてきた本が面白いので、ますます「うだうだ」から逃れられない状況です。
『ナニカアル』桐野夏生さんの作品。


作家・林扶美子は、戦中に陸軍の依頼で南方へ派遣されて、かの地の様子を紀行文として報告するという時期があったそうです。
それをモチーフにして、林芙美子朝日新聞特派員・斎藤氏との秘められた恋を描いた大作です。


作品自体は、面白かったです。
ただ・・・・
林芙美子さんの容貌って、今で言ったら絶対に美人の範疇には入らないじゃない?(ごめんなさいっ)
で、残念なことに、『放浪記』とともに林芙美子さんの写真もみんな頭に刷り込まれちゃっている。
「へえ〜。あの人が、年下の男性から、そんなに言い寄られたりするものなんだろうか・・・・」
「いやいや、人は見た目じゃない。何か圧倒的な魅力があったのか」
「それにしても、あの当時のアラフォーといえば、れっきとたオバサンじゃないのか」
「物資不足の時代には、豊満な女性が美の対象となっていたのかも」
(それが証拠に、まだ貧しかった頃のインドでは、体に脂肪がついていないと美に対象とはならないという話を聞いたことがあります)
「やっぱり男心をくすぐるものが『ナニカアル』なのかも」
など、作品の外の邪念が時々わきあがってきて、それを押さえるのに苦労しました。


題名の『ナニカアル』は、もちろん先ほど使ったような意味ではありません。


一冊読み終えて、ちょっと自分の中でキリがついた気がします。
早速掃除機を取り出してうっすらと積もった埃を吸い取り、台所のステンレスを磨き、気分転換をしました。


夜になって朝日新聞土曜版『be』に、私のファッションの師・押田比呂美さんの短いエッセイを読みました。
自分の持ち物(服・靴・バッグ・アクセサリーなどすべて)は、常に見えるようにしておくことが大切だということでした。
確かに、見えていないと、すぐに忘れてしまいませんか?
結局、一番手に取りやすいところに架けてある同じような服やグッズしか身につけていません。
で、日中、うだうだして体力が余っている分を発散すべく、夜中にごそごそとクローゼットの中身を整理し始めてしまいました。


という、な〜んか、支離滅裂な一日でした。