王の貫禄かも・・・・

来週、息子Aの所属する部活(吹奏楽)の定期演奏会があります。
息子Aは中学三年生から高校二年生までの三年間、吹奏楽に所属していて、チューバ担当でした。
大学には入ってからも、吹奏楽でチューバを吹いています。


チューバというのは、金管楽器のなかで、(恐らく)一番図体の大きな恰幅のよい楽器です。
当然低音担当。
私はチューバの楽譜を初めて見たとき、お休みの小節の多さと、全音符の多さに、ある種の新鮮な驚きを感じたものでした。
バイオリンや木管楽器のようにメロディー部門の、あのコマコマコママコマとした音符の羅列がなくて、ドーーーーーーーンと一音が数小節続く、その明瞭な楽譜には、威厳すら漂っていました。
シンバルとか、思い出してくださいよ。
例えばオーケストラの場合、40分の交響曲のなかで、シンバルさんの登場するのは、四楽章の中の最後の最後の30秒くらいのところで、ジャーーーーーーーーーンと一発か二発登場するだけですが、意外とオーディエンスの記憶には残っていませんか?
(そういえば、シンバルの楽譜ってみたことないなぁ・・・・)


反対に、メロディーラインで、しかも超絶技巧を駆使する、高音部担当楽器というのは、意外と記憶に残っていなかったりしませんか?一生懸命、切れた弓の毛を振り乱してコンマスあたりがパフォーマンスしていても、聞こえてくるのは、金管楽器のパーーーーーンと、シンバルのジャーーーーーンだけだったりすること、ありますよね。


最初は、薄っぺらな息子Aの楽譜を鼻で笑っていた私ですが、最近、それが「王の貫禄」というものかも知れんなあ、と思い始めています。


大学生の吹奏楽部が、どんな演奏を聞かせてくれるのか、楽しみです。