フェイクで思い出したこと

前日のブログで、フェイクの皮革のバッグの話を書いて、思い出したことがあります。
くどいようですが、本当は本物のパイソンやリザードのバッグが持ちたい。でも、その余裕がない私のような一般人は、仕方なくフェイクの○○風を買っちゃうんです。


実は、私がハラコ風の前に持っていたのは、パイソン風バッグです。
このバッグがまた実にかっこよかった。
ちょっと深めのチョコレート色で、フェイクにありがちな鱗の型押しが妙に目立つようなこともなく、どちらかといったら控えめ。金具はゴールドで、開口部はがま口タイプのデザインでした。それこそ容量も大きくて、昨日のブログに登場したハラコ風バッグの容量+折りたたみ傘も入れてました。
これは、底部にも鋲がついていたし、コーナーが擦り切れることもなかったので、
「これは近年にない、掘り出し物かも」
と喜んでいました。


ところが、思わぬところから、フェイクのほころびが表れました。
ハンドルです。
フェイクを一度でも持ったことのある方なら経験があるとは思いますが、使っていているうちに擦れてくると、そこからひょろろーーーーんと糸がでてくるじゃない。本物の皮にはありえない、あのひょろろーーーんの糸。
それが表れた当初は、ひょろろーーーーんが出るたびにハサミで切って処理していましたが、もち手は一番頻繁に触る場所だし、一番負荷がかかる箇所でもあります。
結局、そこの箇所のほころびが原因で、そのパイソン風バッグとも3から4年でお別れしました。ぐすん・・・・
ちなみに、そのひょろろーーーんを指摘したのも、妹でした。


さて、まだひょろろーーーーんのパイソン風バッグが捨てられずにとってあったときのことです。
息子Bの中学の懇談会に出席したとき、たまたま目と鼻の先に座った人が持っていたのが、正真正銘ジェニュインなパイソンレザーのバッグでした。だれにでも分かると思いますが、私も一目で分かりました、これが本物なんだって。
独特のぬめり感と、いかにも柔らかそうなしなり具合。ほのかな光にも鱗の一枚一枚が妖しく濡れたように光を反射し、ラメ加工がしてあるのかと疑ったほどです。
色は奇しくも、ちょうど私が持っているのと同じようなチョコレート色でした。



そのときは心底自分の幸運に感謝しました。
「よかった〜、今日あのバッグを持ってこなくて」
うちに帰ってからすぐにひょろろーーーーんのパイソン風バッグを処分しました。