天然キャラとは

前回のブログでは、仲良くしてもらっている隣の奥さんの天然キャラを紹介しました。今日はその続きです。


数年前ですが、お隣さんの家を訪れた時のこと。
「ねえねえ、ナンチャッテさん、この靴、どう思う?」
と言って、玄関先にそろえてあった黒いウォーキングシューズを見せてくれました。
特別な仕様だったとか、めちゃくちゃ有名なブランドの出しているものだったとか、そういう類ではありません。随分と穿きこんであって、ちょっとくたびれた感じの靴です。


ぱっと見た瞬間に、何かがおかしい・・・と本能的に人を不安にさせるような、あの「違和感」がその靴にはありました。


ところで、第一印象って、理屈じゃなくて感じ取るものです。だから一瞬見たときに感じる「好悪の感情」は、内面を深く知り合ううちに、それが違っていたということってしばしば経験することです。
例えば学生時代に、初めて新しいクラスになったときに「うっわ、なんか気難しそうな人だわ〜、ちょっと苦手かも・・・・」と思っていてた人が、実はクラス一のお調子者だったりすることありませんでした?


ところが、第一印象で、もしもなにか「違和感」を感じたとしたら、その時に感じた違和感は、ほぼ待ち違いなく「何か変」なことが多いです。
私が見た靴には確かに「違和感」がありました。
「何か感じる?」
といわれて、
「感じる」
と答えました。
いきなりオカルトっぽい展開になりましたが、まさしく私たち二人と、一足の靴の間は、オカルトの空気で満たさせていました。
「どこが変だと思う?」
「・・・・」
よくよく見ると、その靴は左右の雰囲気が随分異なっていました。
「うそでしょ!」
右がМサイズくらいだとすると左は一回り以上大きなLサイズだったのです。
「私、さっき気がついたのよ〜」
というお隣さんと、私ナンチャッテは、もう体を折り曲げんばかりの大爆笑です。腹の皮がよじれるというのはこんな時のことです。
23センチと23.5センチくらいの差ではありませんでした。アメリカンサイズで1.5違っていたと思います。
パパとママの靴・・・といっても通用しますよ。
それを気付かずに二年間も穿き続けられるのが、正真正銘の天然キャラだといえるでしょう。
「だ〜れも気付かなかったんだよ〜。二年間も履いていたのにぃ」
確かに、他人が履いている靴のサイズが違うかどうかなんて考えないですよね。(そもそも違うサイズ履いているという前提で見ないから)
でも、脱いだら分かるでしょ、普通。


天然キャラとはこういう人のことをいうのです。