趣味のお菓子作りの期限

息子Bとの二人暮らしが始まって三年です。
大学の長期休暇などで時折、息子Aが帰省し、年末年始やお盆などのお休みには夫が中国から帰省してきます。家族全員が揃って食事をする機会は、年間数日かもしれません。
そんなお休み以外は、基本的に息子Bと二人だけになります。


今日、息子A・Bとナンチャッテで昼食を食べている最中に、息子Aがぽつりと一言。
「なんか、俺がいたころより、なんとなく、いろいろ豪華じゃない?」
でへへへ・・・
実は、私もちょっと自覚している節があるのです。
家族が四人そろっていた頃、例えば、ケーキ屋さんでおいしそうなオヤツを見つけたとします。
「げっ、一個358円もするの?四人だったら、デザートが1500円近いってことかい。それなら、私が作ってしまおうっ」
となっていました。
でも、二人分なら、
「たまにはおいしい物、食べたいよね。720円?やすっ」
という展開になってもおかしくない。なにしろ、財布の小銭入れの中から、硬貨で払える金額っていうのは、買いやすいものなのです。


というわけで、ここんところ、ナンチャッテと息子Bとの食卓では、庶民のプチ贅沢を堪能する機会が増えているのです。
繊細なケーキ、美しいゼリー、行列に並んで買ったパンなど。
息子Aの指摘はそこん所をついていると思うのです。
久々の息子Aの帰省なので、普段私たち二人がこっそり食べているプチ贅沢品を、三人分買っているのです。
言い訳じみた弁解をすると、例えば、ケーキを焼いたとしても(ナンチャッテの趣味はお菓子作りです)、二人しか食べる人がいないと、結局は残ってしまったり食べ飽きてしまったりして、残念なことになるパターンが多いのですよ。食材を無駄にしないという意味でも、時間の節約という意味でも、家族が少ない状況では、市販品を買ったほうがいいんじゃないかと・・・・


となると、ナンチャッテの趣味の一つのお菓子作りにしても、子供が喜んで食べてくれた、この18年間が花だったわけで、今後はケーキを焼く機会も減る一方なんだね。
もしも、お菓子作りが趣味だという方がいらしたら、その趣味は、お子さんが小さいときにしか楽しめない趣味かもしれませんよ。