バレンタインデーでした

金曜日はバレンタインデー。
朝から職員室前には、女子高生が、大きな紙袋に、小分けされた手作りチョコレートやパウンドケーキをどっさりいれて、お目当ての先生を待ち構えていました。


私の隣の席にいる、非常勤君は、大卒二年目の超若手。
性格的にも明るいし、生徒の面倒見もいいし、話も面白い。
非常勤なのに、定期テストを毎回三つも作って、文句ひとつ言わない奇跡のイマドキの若者です。しかも、全くのボランティアで、部活動まで参加しているんですよ〜。部活動の顧問は、完全に彼のことを当てにしていて、練習計画の中に、非常勤君の役割までちゃっかり入っているくらいなんですから。
そういうイマドキの若者らしくない、貢献度の高い人です。
そういう様子って、生徒も、ちゃんと見ているんですね〜。
非常勤君の名前は、ひっきりなしに廊下にたむろする女子高生から呼ばれて、そのたびにかわいらしくラッピングされたチョコやケーキの包みを受け取っていました。


一方、同じ非常勤くんで、こちらは、残念ながらちょっと不人気な人がいるんだけど、この人の口癖は、
「自分は授業だけ任されている立場なんだから」
といって、
テストの作成はもちろん、テストの採点もやらないし、成績処理にも全くのノータッチという人なんです。
確かに、非常勤講師は、与えられた授業のコマの間だけが、仕事の範囲なんだけど、こういう人と組んだ先生は、「はずれくじ」と当たった感がするんだろうな。
で、生徒にも、スーパードライな雰囲気っていうのは伝わるようです。


さて、イマドキの女子高生のバレンタイン事情を見ていると、なんといっても「手づくリ派」が大半を占めることに気づきます。
確かに、市販のかわいい箱入りチョコだと、お安いものでも500円〜というところが相場だから、少ないお小遣いをやりくりする身分の女子高生にはちょっと負担が大きい。手作りなら、3000円の材料費で、小さなチョコレートなら30人分くらいはできちゃうわけで、そりゃタッパーに入れて持ってくるくらいの量はできるでしょう。
というわけで、14日の職員室は、終日手作りチョコの甘いにおいが充満していました。


数週間前に一年生に書かせた俳句。
期待して 下駄箱あける バレンタイン
と書いた男子生徒がいました。
彼の下駄箱に、はたしてチョコレートは入っていたのかどうか・・・・
学校へは、部活動の野球をやりに来ているような人だけど、素直でかわいい埴輪のような男の子です。
せっかく授業中にあれだけアピールしたんだから、だれか気を利かせて下駄箱に入れてあげてほしいものです。


東京に住む息子Aには、毎年この時期には「郵パック」で食品などといっしょに、ママチョコとババチョコを入れて送っています。
やっぱ、ゼロっていうのも寂しいだろうから。


ところで、女子生徒からさんざん手作りチョコをもらった隣の席の非常勤君は、ホワイトデーにはどのような「お返し」をするんだろう?一人ひとり呼び出して渡すのか?それとも授業に行った時に、プリントを返却するように該当者に渡すのか。それとも、ありがたくいただいてお返しは無しにするのか。
また、じっくり話を聞いて、報告します。