あの野次で考えたこと

今、都議会の会議で、女性議員に向かって心無い野次が投げつけられた件が、波紋を広げています。

女性としてというよりも、人間としての品性のなさに、ぎょっとしてしまいます。

「独身らしいよ」とか、
「早く結婚した方がいいんじゃないの」とか
「子供、生めば」など。
昔、とある大臣が「女性は生む道具」発言をした時に、世論が猛反発したんだけど、それから全然進歩がないな〜。
とりあえず、すべての男は(女も含むけど・・・)、女性から生まれて来るっていう事実を、再認識してほしいよね。


とはいえ、ナンチャッテは、心密かに、男女ともに進む晩婚化には、ある危機感を抱いております。
実際に、自分が子育てしてわかったことは、子育ては、自分の加齢とともに辛くなるってこと。
ナンチャッテはアラサーで二人の子供を出産して、現在、上の子が大学四年生で、下の子は浪人生。
上の子も下の子も、ほぼ同じ経路をたどって育ててきたんだけど、何につけても下の子の方が、体力の消耗度が高い。たったの三歳違いなんだけど、赤ちゃんの時の夜泣きへの対処、子供時代の外遊び、小学校から高校までの学校行事への参加、朝の弁当作り、毎日の駅までの送り迎えなど。
上の子供の時に比べると、下の子供の時の方が、何をするにしても、う〜んと疲れるんですわ。


これが、30代後半での出産、子育てとなると、なかなかしんどいと思います。
ましてや、キャリアを持って社会進出している女性ともなると、家事・育児・子育ての三本柱と仕事を40代でこなすのは、至難の業なんじゃないかと、凡人のナンチャッテは勝手に想像してしまいます。
というのは、30代の体力と、40代の体力とは、思った以上に差があり、40代と50代とでは、更に差があったからです。
ナンチャッテの場合は、実家が近くて、ジジババにはものすごく助けてもらいました。
だけど自分の年齢が上がるってことは、頼みのジジババの年齢も上がるってこと。つまりは、助けてくれるはずのジジババが、場合によっては、こちらが面倒を見ないといけないような事態が起こらぬとも限らない。
実際、現在80代のジジと70代のババの様子を見る限りでは、怖くて、とても孫(学童前)の面倒を見てもらいたくないっす。(60代のジジだったから、孫をジャングルジムに上らせたり木に登らせたりできたのです)
子育ては、なにより体力勝負です。子供の、あの素早い動きについていくのは至難の業です。


という点で、もしも「いつか子供がほしい」と考えているのなら、仕事のキャリアも大切ですが、子供を生み育てる時期も、自分の年齢を逆算して、考えてみる必要があるんじゃないかなぁ。
子育てには、時間のワープがありません。どんな子供でも、成長する時間は同じで、一年は一年、十八年は十八年です。最低でも十八年は親は子育てからは逃れられません。


ナンチャッテは、幸か不幸か、子供か仕事かの二者択一を強いられて悩むような「キャリア」がなかったので、こんな呑気なことをいえるのかもしれません。血を吐く思いで積み上げてきた「キャリア」を持つ女性からみたら、「ケッ」と一蹴されるのかもしれません。
しかしながら、子育てには時間と体力とお金がかかるというのは真実で、それに付随して、自分の両親+夫の両親が年老いてゆくというのも、まぎれのない事実(両親の加齢の問題は、結構、重くのしかかる真実ですぞ)。


すくなくとも、女性にしか子供が産めないという現実がある以上、子供を持つことを視野に入れるとすると、晩婚化で、割を食うのは、結局は女性だったりする気がします。