すっかりうちの娘になってます

テルチャンが、わが家へやってきてしばらくは、部屋の隅・ソファーの下・カーテンの陰・階段の下・テレビ台の裏・・・日頃掃除の手が行き届かない隅っこばかりに、けっこう大きな体をねじ込んで隠れていました。
息子Bは「生きたモップ」だと表現しましたが、まさに身を挺して、部屋の掃除に一躍買ってくれました。


テルちゃんが来て、一か月ほどは、日中は自由に部屋の中で過ごさせ、夜寝るときにはケージに入れておりましたが、ケージに入るのは相当なストレスらしく、ケージの中に据えてある段ボールの爪とぎ(一番オーソドックスな、あの爪とぎです)を一晩でほぼ半分のサイズに噛み切ってしまいましたので、夜はテルちゃんの専用個室となった、かつての息子Bの部屋でケージから出してやることにしました。
カーテンをひっかいたり、本箱の本をかじったりされるかと心配もしていましたが、何も悪戯する気配がなかったので、それ以来夜は一人で寝せることにしました。


テルチャンの一日(推定)、私と夫が仕事に出かける7時〜私が帰宅する夜7時の12時間、ほぼほぼ寝て過ごしているようです。
恐らくは息子Bのベッドにもぐりこんで寝ています。
私が帰宅すると、多分車のエンジン音でわかるのでしょう、玄関の前で、いかにもずーーーっと一人ぼっちで寂しかったよーーーみたいな憐れみを誘う鳴き声を発します。
初めてこの鳴き声を聞いたときは、ずーーーっと玄関で待ってくれていたのか、と一瞬涙ぐみそうになりましたが、テルチャンを抱きかかえてみて、すぐにわかってしまいました。
テルチャンは、ママが帰ってくる直前まで、ベッドで昼寝していたでしょう?」
テルチャンの手足の肉球は、38度くらいの熱を持っているからです。
しかもベッドの掛け布団は、「今まさに、テルちゃんが起きぬけてきた証拠」ともいえる、人型ならぬ猫型のトンネルが残っているのですから。
それでも、大人なナンチャッテは、テルチャンの演技に気づいている気配は毛ほども出さずに、
「ずっと待たせて、ごめんね〜」
という演技をしてやります。
「寂しかった〜。寂しかった〜。にゃっにゃ、にゃぁああ」
「こめん、ごめん」
これは、毎日、二人の間で演じられるルーティンってやつで、テルチャンもそれをやってもらうのを待っているみたい。