春暁 パート2

中国は欧米と同じように家の中では靴を履いて生活し、ベッドで寝ています。そして、唐の時代に窓ガラスはなくて当然アルミサッシもないでしょう。ましてやクレセント錠は・・・・・・もし、窓があるとしたら、木戸みたいなものかな?


詩人は春の惰眠をベッドの上で貪っていて、暗い部屋の中で、外の様子を想像しているはずです。
鳥の鳴き声がするということは、外は晴れかぁ、とかなんとか思いながら。


三句目は、まあいいとして、四句目の花は絶対にチューリップじゃないと思う。定説としては、木の花です。
この時期なら、①梅 ②桃 ③桜 のどれが妥当だと思いますか?


教科書の本文では、この詩を解説して、詩人が悠然と自然の中で生活を愉しむ様子が詠まれている  と書いてありますが、それじゃあ面白くないよね。

この時代、男と生まれた日には、官僚になるのが一番大きな夢だったはず。田舎でのんびり自然を楽しんで暮らすのが夢ってことはないでしょう。

第一、田舎でのんびり生活している人が、ほとんどだった  に違いないこの時代に、純粋に、田舎でのんびりすることの素晴らしさをうたったんじゃ、面白くないでしょう?
(21世紀、ニューヨークのど真ん中で暮らしている人たちだったら羨むでしょうが)


詩人は、この生活を楽しんでいるのは確かでしょう。でも「悠然と自然を愉しむ」、そんな単純な気持ちから生まれた詩かなぁ?


官僚になって出世している皆さん。アクセク働いて、朝早くから夜遅くまで宮仕え、ご苦労さんです。でも、そんな生活では、私のように春の朝寝を楽しむなんてことできないでしょうに。何が幸せかわかりませんよ〜、という気持ちがあるんじゃないかなぁ。


ところで、先ほどの木、何だと思われます? 理由も考えておいてね。