げっそりしたこと

三年生の選抜クラスを担当していたときのことです。
このクラスは、三月の公立高校受験が本命の者、すでに私立高校のや専修学校への進学を決めている者、高校進学をしない者という生徒の構成になっています。
私立や専修学校の専願受験で、既に合格している生徒は、さぞかしハジケテいるだろうな、とお思いでしょうが、そうではありません。
三月に公立高校の試験を受ける生徒は真剣そのもの。
そんな中で、受験生の邪魔をしてはいけない、という意識があるらしく、すごく神妙にしています。
そんな様子を見ていると、つくづく「成長したなぁ」と思えます。



ところが、残念ながら「成長してないなぁ」という生徒もいるのです。



この時期に就職を希望している生徒は、妙に邪魔をしたがるのです。
「お前、どこ受けるの?」(あのぉ、個人情報ですので・・・)
「ああ、あの馬鹿の高校かぁ」(失礼ですが、君だけには言われたくない)
「あそこは滑るぞ」(関係ないでしょ)
「あー、オレはやる気が出んわ」(失礼ですが、一度でも真剣だったことありました?)
こんな調子で、ずっと迷惑かけ続けているのです。



たまたま二人就職希望の生徒がいるクラスで、今日は喧嘩騒ぎが起こりました。
この二人は、いつもお互いを馬鹿呼ばわりしていて、お互いに傷つけあいつつも、決して離れることがないというとっても不思議な間柄。

今日は特に二人ともに虫の居所が悪かったらしく(この日バレンタインデーでした)、いつもの罵りあいがどんどんエスカレートして、ついには一人が机を蹴り倒して教室を出て行ったのです。
運の悪いことに、この教室は校長室の真上。
私が二人を追って教室から出て階段辺りで捕まえ二人の罵り合いにストップをかけている辺りで、校長以下四役の先生方が何事かと階段を上ってくるのと出会いました。



かの二人は、四役の先生方を観客にしてまだ罵詈雑言の限りを尽くしているようでしたが私は他の生徒を教室に残してあったので、残念ながら結末を見ずして戻りました。



中学三年になって、生徒が大きく成長している中、こういう低レベルの生徒は余計にレベルの低さが目立ちます。
知的レベルも人間性も育たないまま(生徒の一人は、「あいつら幼稚園児みたいだね」と言っていました)、彼らを社会人として送り出すのかと思うと、げっそりします。