婿はどうして女偏なの?

今日は、太宰治の「走れメロス」の新出漢字を学習しました。
「花嫁」と「花婿」という漢字が出てきとき、一人の生徒が手を上げました。
「先生、花婿は男なのに、どうして女偏なんですか?」



私は、ここにきて、こんな質問が出てくるようになり、本当に嬉しかった。一年間教えた甲斐があったと感激してしまいました。



四月の初めから、口をすっぱくしていっていたことがあります。
「漢字の練習は、手と目と頭を総動員してください。
頭の使い方は、例えば、なんでこの漢字はこういう部首なんだ、硬い・堅い・固いはどういう使い分けをするんだ、砂漠は水がないはずなのにどうしてサンズイを使うんだ、妻と稲妻はどうしてツマとイナズマなんだ・・・・というようなことを考えることです。考えながら覚えることに意義があります。ただ写すだけなら、チンパンジーでもします。



漢字を100回書いても、全然役には立たないと思います。字の形と読み方は覚えても、使いこなせないんじゃ、全く意味がないよね。



先ほどの生徒は、ちゃんと頭を使って漢字の練習をしてくれたんですね。
女偏を持つ以上は、女に関係があるんじゃないのか。
でも婿は男なんだから、女偏というのはおかしいんじゃないのか。
しいて言えば人偏の方がいいんじゃないのか。



なぜに婿は女偏を持つのか、ご存知でしたか?
私は、生徒に漢字練習をさせている間にダッシュして職員室に戻り漢和辞典を取ってきました。(教室が二階で、まだよかった〜。三階だったら息が上がってしまいますよねぇ)
婿というのは、「むすめ(女)のいい男」という意味なのです。
婿は結婚相手の娘あっての婿であったのですね。



この質問をしてくれたO君は、一瞬、一躍クラスのヒーローとなりました。