ナタデココ

ナタデココが流行ったのはいつごろのことでしたっけ?
どこのファミレスでもデザートにナタデココのメニューがありましたよね。
新しくて、お洒落なデザートとして、ティラミスに次ぐヒット商品、という感じだったと思います。
ティラミスはマスカルポーネチーズと生クリームとココアという組合せで、かなり重いデザート。パスタやお肉料理を食べた後に、アレを食べて本当においしいと思えた人は、胃袋が欧米人並みの人だと思います。
一方のナタデココは、歯ごたえのある寒天かコンニャクゼリーか、という代物。餡蜜やフルーツポンチの中にナタデココが入っているのを無理やり「ナタデココ」と銘打っていたようなところがありました。あっさりしたデザートになるので、食後のデザートとしては、こちらの方が日本人の胃袋向きだと思うのですが・・・



日本人の常で、すぐに全国に広まるけれども、それと同じか、それより早くブームが去ってゆきます。
ナタデココのブームも随分と短いものでした。
なんでも、ナタデココの原産地の東南アジアのある国では、日本で爆発的にナタデココがヒットしたのを受けて、それまで作っていた作物の畑を潰して、ナタデココ(一体何から作っているか知りませんが)の畑にしてしまった農家がたくさんあったそうですそのブームに上手く乗れた人は大儲けしたかもしれませんが、ブームが下火になったころに後追いをした人は、大損してしまったでしょうねぇ。



かくして、はかなくもナタデココのブームは終わり、ファミレスのメニューからナタデココの名前は消え、スーパーの店頭でもほとんど見ることがなくなりました。(私のいきつけのスーパー、という意味ですが・・・)



あるとき、JAの生菓子の売り場で懐かしいナタデココがひっそりと売られているのを発見しました。サイコロ大にきられて、シロップに漬けられた状態で売られていました。
さっそく苺とバナナと桃の缶詰をあわせて、なつかしのフルーツポンチにしました。程よい歯ごたえは寒天やゼリーとは全く違って、子供たちには物珍しさも手伝って、大好評でした。
作り方はフルーツを切ってあわせるだけですから、30秒で出来上がり。
白・赤・黄色・クリーム色で彩りも鮮やかで、とっても涼しげです。夏のデザートにピッタリです。
三分クッキングならぬ30秒クッキング、ぜひお試しくだされ。