国語の選択授業のその後

以前にも紹介しましたが、私が担当している三年生の「選択」授業を取っている生徒の面々、覚えていらっしゃいますか?
中学三年生にして、漢字検定5級レベルを選んでいる人たちです。

前回で、六回目を終わりました。
最近、彼らを操るコツというものが、少し分かってきました。



単刀直入に申し上げますと、 「褒めて褒めて褒めまくる」という戦法が功を奏しております。
中学三年生で、小学六年生の漢字がほとんどまともに書けないという者ばかりですから、客観的に、冷静に判断しても、 「国語の勉強が嫌い」だったから、こういう状態になっているのでしょう?
つまり、義務教育9年間に、他の教科については知りませんが、少なくとも国語の時間にすごく褒められたという経験をしていないんじゃないかと考えたわけです。



そこで、とりあえず、国語の選択の時間くらいは、国語って満更詰まらなくて、味気ないだけの授業じゃないんだ、ちゃんと分かるものもあるし、それなりに分かれば、先生もそのように褒めて評価してもらえるんだ、という体験をさせようと思いました。
そうなると、簡単すぎず、難しすぎず、わかる気もするが、どうもグレーゾーンだ、というレベルの問題をつくってあげる必要があります。



二字熟語の音読みでは、例えば、奴隷という熟語の読みを書きなさいというと、ほぼ100パーセントが「どれい」と書いて正解します。
次に所属の読みを書かせると、やはり90パーセント以上の生徒が「しょぞく」と書けるのです。
最終的には「隷属」という漢字の読みを正解させたいのですが、いきなり隷属と出して、5級レベルの生徒が読めるはずもありません(これは四級の問題集に載っていた)。


明日に続く