国語の選択授業のその後 その②

答えあわせをする時に、わざわざ
「⑮の熟語の読みが、できている人はまずいないよね。これはちょっと掟破りで、三級の問題集から出題してみました。だから、できなくても気にしないでいいよ」
と、前置きしておきます。
「奴隷」と「所属」が読めて、ちょっと目端の利く子なら、隷属が「れいぞく」と読めるかもしれないと気がつき、解答欄に「れいぞく」と正解を書いています。



「⑮が正解だった人に、ちょっと念のために聞くけど、こんな難しい熟語、知っていたの?」
と、すごく驚いた表情を作って質問します。
すると
「⑨の奴隷と⑫の所属が読めたので、ひょっとしたら同じ読みかも知れないと思って書きました」
と答えるはず(隷属の意味を知っているような人は、このクラスにはいないので)。
「あ〜、そうだね。よく気がついたよね。実は、二字熟語なんて、ほとんどが、こういうつくりになっているのよ。そこに気がつけば、パズルのように文字を組み合わせていけばスイスイ読めるはずだよね。」
と、さも、そこに気がついたあなたは素晴らしい、と優越感をくすぐるようなフォローをしておきます。


こうやって、褒めて褒めての戦法で、とりあえずは、第一回目の蜂の巣をつついたような騒ぎが収まってきました。
五級レベルとはいえ、15歳。さすがに熟字訓(雪崩・玄人・足袋など)は随分難しいものも読めたりして、またまた褒めて褒めてで、やっております。
あまりにも簡単なもので褒めると、馬鹿にされていると思われそうなので、そこらへんのさじ加減が難しいのです。

今は、漢字の部首をやっているところです。