短歌

57577が短歌と575が俳句。
昔、どちらが短歌でどちらが俳句なのか、覚えるのに苦労したこともあります。
現に、生徒にも、17文字の方を短歌、31文字のほうを俳句だと答えるものがクラスに5〜6人はいますから、混乱している人はけっこういるんだと思います。


確かに、俳句の方が17文字と、短いのに、なんでそれに比べて長いほうが短歌なの?と思う人がいても不思議じゃないです。


歴史を知れば納得します。
が、今の教科書では、中学二年で短歌を習い、中学三年で俳句を習いますから、二つを並べて説明する機会は、教科書どおりにやっていたら出てきません。



私のポリシーは、自分が中学のときに「モヤット」感じたことは、教科書に載っていようがいまいが教えていくことにしています。

短歌は、万葉の時代以前に成立した詩の形式で、俳句は江戸時代に松尾芭蕉によって確立されたものです。だから、短歌と俳句を比べて、どちらが長いか短いかというのはおかしいことです。
短歌が短歌と呼ばれるゆえんは、長歌と比べて短いもの、という意味合いから短歌といわれるのです。
長歌とは、有名なところでいうと、貧窮問答歌が知られていますね。57575757・・・・・77という形式です。
高校の古文の教科書にのっている「天地の わかれしときゆ かむさびて・・・・」も長歌の代表作ですね。


あと、短歌を一句、二句と数えるのではなく、一首、二首と数えるのも、意外と混同しやすいのです。スッキリ解決して永遠に忘れない方法は、「百人一首」を例に出してあげることです。
百人一句ではないですね。つまり57577の形式のものは一首、二首・・・百首と数えると理解できます。

こんなつまんないことでも、「スッキリ」すると気持ちがいいものです。