朝晩、蚊の襲撃に耐えながら、庭の花たちに水をやっています。
地植えの植物はまだしも、鉢植えにしてある植物は、一回の水遣り忘れが命取りです。
サフィニアペチュニアマリーゴールドゼラニウムたちが、この炎天下の中、健気に花をつけてくれています。
花が増えると、蝶も増えます。



何を隠そう、私は、蝶が大々々嫌いなのでした。
あの毒々しい羽の色といい、華奢でひ弱そうな腹、飛んでいく方向がまったく読めない無計画な飛行ルート、思いの外のスピードなど。
ゴキブリさんとアゲハチョウのどちらかを触れという究極の選択があったら、私は迷わずゴキブリを触ります。
それくらい蝶が大嫌いなのです。



水遣りをする時、長袖・長ズボンを着用し、サンバイザーを被っているのは、もちろん紫外線対策と虫刺されり防御という目的がありますが、私の場合は、蝶対策でもあるのです。
馬は、乗る人の気質を瞬時に見抜くといわれますが、実は、蝶もそれと同じような能力があるんじゃないかと睨んでおります。



捕虫網なんかを振り回しそうな小学生のまわりに、のんびりと蝶が飛び回っているのって見たことあります? ちゃんと「こいつは危ない」と危険を察知しているんです。
私のように、蝶が大々々嫌いな人は、間違っても蝶をつかまえようなんて思いません。
その嫌悪感が微妙な信号となって蝶に伝わるのでしょうか、なぜか私が、水遣りをしながらハナガラなんかを摘んでいると、アイツがひらひらやってくるのです。



子供のころは、蝶が止まっているところはわざわざ遠回りして通っておりましたが、大人になった今、さすがに蝶一匹のために遠回りするのも、何だかナーなので、万が一、蝶が集まってきても、素肌に触られないようにするために、厚手の上着を着ているのです。



蛇さんも嫌いですが、パイソンのハンドバックやベルトなら、全然平気で触れます。
しかし、時々蝶のハネで作ったモザイク様のものを飾っている人がおられますよね。あれは、10メートル先から見ても、肌があわ立ってしまいます。
もしも、この夏、中南米南アメリカを旅行して、私にお土産なんか下さるつもりの方がいらっしゃったら、どうか蝶だけはやめてください。
しつこいようですが、製品に変身している蛇はOKです。