枕草子の第一段「春はあけぼの」をやっています。
秋のところで、
「日入り果てて、風の音、虫の音など、はたいふべきにあらず」
というのが出てきます。



平安時代では、日没後に煌々と明かりをともす生活ではなかったので、夜は月夜以外は闇が支配する時間となります。
そんな時は、耳を澄まして秋の夜を堪能するというのが、清少納言のいう「をかし」なのです。



それはさておき「音」が、二回続けて出てきます。読み方は、「風のおと」であり「虫のね」です。
今日のクラスの生徒に
「じゃあ、わたしのオナラがしたら、『おと』か 『ね』か、どっち使うのが適切だと思う?」と質問してみました。
33人は『おと』だと答えましたが、一人だけ『ね』だといってくれました。



「ありがとう!○○君だけだわ。そんな風に言ってくれるのは。実は、『おと』と『ね』には、無意識のうちに使い分けの基準があって、その人の耳に心地良いと感じるものを『ね』と表現することが多いのよ。」
というと、クラスは大爆笑で、○○くんは
「え゛〜、やだなあ〜」を連発しておりました。



虫の『おと』といったら、夜中にゴキブリが密かに台所を徘徊する時の「カサコソ カサコソ」を連想してしまいますよね。
え?連想しませんか?
「え゛〜、やだなあ〜。冗談だってば」