記述問題

私と一緒に二年生の国語を担当している先生は、生徒たちの「書く力」を伸ばしてやりたいという思いを強く持った人です。
定期試験をみても、記述させる問題を多く出してきます。
例えば、
「この文章を二つに分けるとしたら、どこで分けますか。分ける段落の始まりの五文字を書け。」
という一般的な問題に加えて、
「あなたが、そこで段落を分けた根拠を100文字程度で書いてください」
という設問が続きます。
こういうテストだと、私たちとしては、この生徒がまぐれで正解しているわけではない、ということまで見ることができます。
そういう先生ですから、ことあるごとに、作文・随筆・感想を書かせる機会を作ります。



ところで、国語の先生にとって、一番の大仕事は、生徒の作品を読むことです。
作文は、生徒からも嫌われる単元ですが、実はそれ以上に先生にとっても気の重い単元であるのです。
原稿用紙五枚の生活作文を読むのは、想像を絶する重労働なのよ〜。
何と言っても、直筆原稿ですから。誤字脱字の嵐ですから。一段落がとてつもなく長いですから。



テストにしても、100文字の記述を書かせた場合、部分点をどこまで与えるかとか、内容についても、どのていどなら許せるかとか、いろいろ細かく基準を作る必要があるので、記号問題の採点するのとはわけが違います。



記述の力を伸ばすのは、何と言っても自分で手を動かして書いてみることしかありません。
記号ばっかりの答案用紙を採点している教科を持っている先生方を羨みながら、生徒の作文・記述と格闘しています。