書道

どこの中学でも、二学期の最後は、やはり書道と決まっています。
三学期の頭に、全校一斉に書初め大会があります。そのときに書く手本をみて、二時間練習していただきます。



今回のお題は「夢を語る」を行書体で書くものです。
夢のクサカンムリや語りゴンベンがいかにも行書風に書き崩してあって、なかなか難しい文字でした。

生徒の様子を見ていて思ったのは、画数の多い漢字よりも、「を」「る」の平仮名の方がバランスが取りにくそうだということでした。
生徒も一見難しそうな漢字に気をとられて、そちらを主に練習しているのですが、漢字が上手くかけても、平仮名のバランスが悪いと、一気に幼稚な手になってしまうということに気づいている人は少ないようでした。



腕に覚えありの生徒がどのクラスにも数人いて、大健闘していました。
特に、何も教える技術を持たない私は、机間巡視をしながら、生徒の作品を抜き取ってきては、前の黒板にテープで留めて張り出していきました。
「どう?近くで見ると見慣れた自分の字も、遠くから見ると、バランスや字の勢いまで客観的に見えて新たな発見があるでしょ?」
なんて、図々しくも生徒に意見しちゃったりして、なんとか一時間過ぎました。



最初は黒板に張られることに強い拒否反応を示していた生徒も、開始から二〜三十分も経つと、自発的に自分の文字を張り替えたりしていきます。

同じお手本を見て書いても、個性が強く反映されていて、見ていて楽しいものです。
明日も書道の時間です。