宿題考 その①

日本人は、心配性なのか、勤勉なのか、律儀なのか、小心者なのか分かりませんが、小学校から高校までの学生には、一週間以上の休みには、必ず宿題をつけてきますよね。



まあ、先生の立場としては、もれなく宿題をつけたくなる気持ちも分からなくないのですが、自分の経験上、少なくとも中学までの宿題をして頭が良くなったとは絶対に思えません。あれは、何かしなければならないことのために、時間を費やして、生徒が非行に走らぬように規制しているんだと思います。皮肉なことに、非行に走るような生徒は、はなから宿題で無駄な時間を費やそうなんてこれっぽっちも考えていませんけどね。



だいたい、あれもこれもそれも・・・・と、欲張りすぎるんだってば。
特に、諸悪の根源ともいえる、体育会系の宿題!
漢字を150文字毎日書くとか、英単語を毎日一ページずつノートに写すとか、全くの徒労です。
これは本当です。
世の中の教育熱心な親に限って、この悪の呪文に簡単に引っかかってしまうのです。(○○先生は宿題を沢山出してくれるからいい先生だわ〜、▽▽先生は全然宿題を出さないけれど、大丈夫かしら、という親が多いでしょ?)
100回単語を書くより、一回、その単語の語源を知った方がよく覚えられるし、忘れても思い出す手がかりが頭に残ります。



私は、アメリカで、大学の先生に個人教授を頼んでしましたが、彼女に語源を習ったものは、未だに派生語も否定語も含めてよく覚えています。
毎日100回単語を書き写した「あの労働」は一体何だったんだろう!
目の前の世界が広かったような感じがしました。そのときの正直な感想は、「中学でひたすら練習させられた時間を返せ」です。
・・・・・・明日に続く