或る父子の体験談

中学で仕事を始めたばかりのころ、仲良くしていただいた先生は、わが子を東大にお入れになったという輝かしい経歴をお持ちでした。
息子さんは、小学五年から、KW塾へ通い、そこで週末に実施されるテストで常に一・二位を争うほどの好成績を残していたそうです。
ちょうどそのころ、息子Aはアメリカから帰国したばかりで、小学五年。しかもKW塾に通っておりましたので、根掘り葉掘りいろんな話を聞かせていただきました。



もともと頭の出来が良い子どもさんだったとは思いますが、そんな彼が特に時間を割いて集中的に勉強した教科がやっぱり「算数」だったそうです。
算数は、毎日数時間は問題を解いていたそうです。
そして、特筆すべきは、その時に、であるその先生は、いつも子どもの後ろに座って見守っていたんだそうです。
「やっぱり、子どもさんの勉強を見てあげていたんですか?」
との質問に、
「子どもが解いている問題なんか、難しすぎて、とても私には教えられませんよ」
とのことでした。(これは、お受験した人なら同意できると思います)



ただ、同じ部屋の中にいて、自分は自分の仕事をして、子どもを見守っているだけだったそうです。

これは、口で言うのは簡単ですが、すっごく難しいことなんです。
だいたい、子どもがトロトロ問題を解いているのを口出しせずに見守れるという親が何人いますか?
毎日、子どもの勉強時間に合わせて帰宅できる父親が何人いますか?
けんかをせずに、父と過ごせるという親子が何組いますか?



算数ばっかりやって、他の教科はどういうふうに勉強したんでしょうか?
聞きたいでしょ?
私も、すごく参考になりました。また明日のお楽しみっ。